9 また、イエスは、民衆にこのようなたとえを話された。
19 律法学者、祭司長たちは、イエスが自分たちをさしてこのたとえを話されたと気づいたので、この際イエスに手をかけて捕えようとしたが、やはり民衆を恐れた。 20 さて、機会をねらっていた彼らは、義人を装った間者を送り、イエスのことばを取り上げて、総督の支配と権威にイエスを引き渡そう、と計った。 21 その間者たちは、イエスに質問して言った。「先生。私たちは、あなたがお話しになり、お教えになることは正しく、またあなたは分け隔てなどせず、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。 22 ところで、私たちが、カイザルに税金を納めることは、律法にかなっていることでしょうか。かなっていないことでしょうか。」 23 イエスはそのたくらみを見抜いて彼らに言われた。 24 「デナリ銀貨をわたしに見せなさい。これはだれの肖像ですか。だれの銘ですか。」彼らは、「カイザルのです。」と言った。 25 すると彼らに言われた。「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」 26 彼らは、民衆の前でイエスのことばじりをつかむことができず、お答えに驚嘆して黙ってしまった。
27 ところが、復活があることを否定するサドカイ人のある者たちが、イエスのところに来て、質問して、 28 こう言った。「先生。モーセは私たちのためにこう書いています。『もし、ある人の兄が妻をめとって死に、しかも子がなかったばあいは、その弟はその女を妻にして、兄のための子をもうけなければならない。』 29 ところで、七人の兄弟がいました。長男は妻をめとりましたが、子どもがなくて死にました。 30 次男も、 31 三男もその女をめとり、七人とも同じようにして、子どもを残さずに死にました。 32 あとで、その女も死にました。 33 すると復活の際、その女はだれの妻になるでしょうか。七人ともその女を妻としたのですが。」 34 イエスは彼らに言われた。「この世の子らは、めとったり、とついだりするが、 35 次の世にはいるのにふさわしく、死人の中から復活するのにふさわしい、と認められる人たちは、めとることも、とつぐこともありません。 36 彼らはもう死ぬことができないからです。彼らは御使いのようであり、また、復活の子として神の子どもだからです。 37 それに、死人がよみがえることについては、モーセも柴の個所で、主を、『アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神。』と呼んで、このことを示しました。 38 神は死んだ者の神ではありません。生きている者の神です。というのは、神に対しては、みなが生きているからです。」 39 律法学者のうちのある者たちが答えて、「先生。りっぱなお答えです。」と言った。 40 彼らはもうそれ以上何も質問する勇気がなかった。
41 すると、イエスが彼らに言われた。「どうして人々は、キリストをダビデの子と言うのですか。 42 ダビデ自身が詩篇の中でこう言っています。
45 また、民衆がみな耳を傾けているときに、イエスは弟子たちにこう言われた。 46 「律法学者たちには気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ったり、広場であいさつされたりすることが好きで、また会堂の上席や宴会の上座が好きです。 47 また、やもめの家を食いつぶし、見えを飾るために長い祈りをします。こういう人たちは人一倍きびしい罰を受けるのです。」
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